5分で読めるDX白書2021【第4部】DXを支える手法と技術について考える

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DX

2021/12/24

前回までの記事で、DX推進に必要な組織と人材について解説しました。これに加えて、ビジネス環境の変化へと迅速に対応できるITシステム基盤の整備についても、同様に重要な要素だと言えます。ここ1年で某金融機関のシステムが複数回にわたって障害を起こし、エンドユーザーおよび周辺企業に大小さまざまな影響を与えています。このようなニュースひとつ見てみても、堅牢かつ可用性が高く、拡張性にも富んだシステムの整備は、これからの時代で必須だと言えるでしょう。 DX時代の企業は、技術を具体的にどのように活用するべきなのか。今回は『DX白書2021』(情報処理推進機構)の第4部「DXを支える手法と技術」について解説して

いきます。 なお本冊子では、各トピックに対する日米の比較という切り口で解説が進んでいるため、本記事でもその軸を変えずに解説を進めます。 【ここだけは押さえたい!第4部のポイント】 ●日本企業の

システムは柔軟性に欠け、サービス連携ができていない ●新しい価値提供を実現するために必要なのは「デザイン思考」「アジャイル開発」「DevOps」 ●マイクロサービスとコンテナ技術を理解することがDXの

IT基盤構築に欠かせない ●AIを活用したデータドリブンな経営が求められるが、日本企業には方針・文化・人材が不足している ITシステムに求められる要件とは?0日本企業のシステムは柔軟性に欠け

、サービス連携ができていない 日々変動するビジネス環境やビジネスニーズに対応するにあたっては、どのような機能がITシステムに求められるのでしょうか。DX白書2021(以下、DX白書)では8つの機能が挙げられており、それぞれに対する日米企業の達成所感を調査しています。いずれの機能についても、達成状況については米国企業の方が圧倒的に多く、日本企業は道半ばであることが伺えます。 画像出典:ビジネスニーズに対応するためにITシステムに求められる機能(達成度)(「DX白書2021」第4部_DXを支える手法と技術 p226より) 特に達成の数字が低いのが、「構造が柔軟で外部の有用なサービスと連携して活用できる」(上から3行目)です。昨今ではAPI(相手のサービスを呼び出すための接続仕様)を開放するサービスも多く、マイクロサービス化(後述)のトレンドに伴う「APIエコノミー」時代の到来が予想されています。そんな時勢においてサービス連携対応ができていないとなると、どんどんと欧米のプラットフォーマーに差をつけられていくことでしょう。 冒頭のニュースでも記載したとおり、日本企業のシステムは概して柔軟性に欠ける傾向がある印象だからこそ、ここに対する施策の実施が重要だと考えられます。 新しい価値提供を実現するために必要なのは「デザイン思考」「アジャイル開発」「DevOps」 それでは、具体的にDX時代

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